小学生の英語学習のやり方はいくつもありますが、一番いいのはおうち英語です。
しかし、おうち英語は一般に赤ちゃんから3歳ごろまでで始めるパターンが多いです。
小学生でのおうち英語は、赤ちゃんから始めるより年齢が上がっている分、難しさがあります。
ここでは、小学生からおうち英語を始めた場合の失敗例と回避策を紹介します。
特に、
- おうち英語で失敗したくない方
- やり始めてから不安の方
- 失敗してしまっているのではないかとお考えの方
には、参考になる記事になっております。
ここで簡単に自己紹介します。
娘リーちゃん 算数嫌いな女の子。
- 娘リーちゃんが小1の夏の時に、おうち英語を知りスタートさせる。
- 3年後にはマジックツリーハウスを読めるようになり、小5の今では英語児童書ランドオブストーリーズを読むまでになる。
- 普段はゲームと人形あそびを英語で独り言いいながら遊んでいます。
亀さん、 普通の会社員。
- 親は英語喋れない
- 教える時間なし
- コロナ過のこともあり、娘はプレイデートやリアルでの外国人との会話経験なし(公立小学校のALTとだけあり)
このような状況下で、文字通り子供部屋の中だけで完結するおうち英語を実践しました。
ここで言うおうち英語の成功は、日常会話ができ、簡単な絵本がスラスラ読めるようになるくらいのレベルを想定しています。
おうち英語は、いままでの英語学習とは全く違った方法ですので、いつの間にか失敗へと進んでしまう罠があります。
小学生からのおうち英語で知らずに陥りがちな失敗例はこちらの5つになります。
- インプットの量と質に問題がある
- 文法、発音の間違えを指摘する
- 英検が目的になってしまう
- 子供自身に英語を使う理由がない
- 声掛けが親の要求ばかり
それでは、失敗例5つとその回避策を紹介していきます。
おうち英語についてよく知らない方は、こちらの基本的なおうち英語のやり方をご覧ください。
①インプット の量と質に問題がある
ほとんどのおうち英語の記事では、インプットが一番大事であると紹介されていると思います。
よく言われているのが、2000時間の英語音声のインプットです。
実際2000時間に意味があるのかと言えば違いますが、目安としてその位必要になります。
多くの場合2000時間を超えてくると何かしらの効果を感じることができるでしょう。
インプットで失敗するパターンは、以下の通りです。
- 量:時間が全く足らない
- 質:理解していない音声
量:時間が全く足らない
よくあるパターンが、このようなものです。
インプット(かけ流し)を3か月位やったけど全然喋れないし、変化もない
大前提としてインプットの量が足らない場合は、100%無理です。
この始めのインプットが一番重要で、英語の感覚を入れられるかどうかがすべての土台になります。
よくおうち英語で聞かれる音入れがこれに当たります。
どんな天才な子供でも24時間では英語は喋れませんが、逆に言えばインプットさえ十分にしていれば天才でなくても子供は喋れるようになります。
これは1か月や2か月やるくらいで効果がでるものではありません。
ですので1年やっても効果が見られず失敗したと勘違いするパターンが多いです。
だいたい2年くらいやれば何らかの効果が必ず感じられます。(それが累計約2000時間になります)
きちんとインプットをしていれば英語の音声が確実に子供の脳に蓄積されていますので、累計2000時間を待つだけの状態なのです。
つまりは成功の途中でしかないのです。
ただ、だらだらと2000時間積み重ねてもうまくいきません。
インプットは、少なくとも3年で2000時間以上、できれば2年で2000時間以上の密度が必要です。
これは、毎日2時間弱ⅹ3年間 または、毎日3時間弱x2年間で出来る計算になります。
ただし、特に赤ちゃんではなく、小学生ならば密度にこだわらなければ音入れはできません。
子供の年齢が高いほど音声の処理能力が下がっていくからです。
あまり考えずに起きている間、BGMのようにかけ流すことが一番正解です!
質:理解していない音声
ここまで読んでいただければ、そうか!インプットで2000時間が必要なのはわかった!となると思います。
BGMのようにかけ流すのが時間を確保できやすく、量をこなせるのでおススメですが、かけ流しの音声には注意が必要です。
よくあるパターンは、このようなものです。
Youtubeの音声をかけ流しているんだけど、効果が出ていない
これは、Youtubeを使うのが悪いわけではなく、Youtubeなどの使い方が間違っていることが多いです。
実際Youtubeの音源は、かけ流しにおススメです。
しかしはじめて英語の音声を耳にした子供は、もちろん何も英語がわかりませんので、Youtubeのように次々と違う話の音声が流れていくと理解しきれません。
理解している話の音声が流れることで、音声と意味が結びついてはじめて脳の中に定着していきます。
30分くらいまでの内容で、すでに理解しているものを毎日耳にして、たまに映像でその内容をみるのがいいです。(逆に音声だけ聞かせて1週間後くらいで動画で話を理解するのでもいいです)
最初は理解できる内容の30分を1か月位繰り返すのが定番になります。
定着したものが多くなれば、だんだんと音声を聞くだけで内容が理解できるようになっていきます。
2か月目、3か月目には、たまに以前流した音声を流してあげましょう。
記憶を呼び起こすことになります。
②文法、発音の間違えを指摘する
最初に一番大事なのは、インプットをしっかりとすることなので、英語を嫌いにさせることだけは避けなければなりません。
英語嫌いにさせてしまうと英語にふれあう時間が取れなくなります。
あまりにも英語を勉強のように捉えると正解を求めがちになり、子供が英語嫌いになってしまうことがあります。
嫌いになってしまうと英語習得の土台となるインプットさえ出来なくなってしまいます。
ここで言う失敗のパターンは、
子供を観察するあまり、文法や発音の間違えをその都度指摘してしまう。
三単現のSがないよ! ここのTheは、ザ じゃなくて ジ だから!
などと指摘して子供のやる気を削ぐことを繰り返して、子供は英語が嫌いになってしまいます。
その結果、インプットとしての英語音声のかけ流しさえもイヤになってしまうのです。
三単現のSが動詞にないことや、発音が違うことが気になることがありますが指摘しないでください。
細かい間違いなどは、インプットが重なっていけば自ら修正していけます。
遅くとも中学校で文法はイヤでも習いますので急ぐ必要はありません。
またオンライン英会話を利用すれば、外国人の先生がレベルに合わせて修正してくれるので無理に親が指摘する必要はありません。
③英検が目的になってしまう
ここで言う失敗パターンは、こんな内容です。
現状より難しい級の英検などを目指すあまり日本語交じりのテキストで勉強してしまう。
英語のレベルを図る上で英検は日本で一番広まっていますが、これを目的化してしまうことで起こります。
英検があれば英語力があることの証明になりますので取りたい(取らせたい)気持ちがあるのも分かりますが、ムリして取らせるのはおススメできません。
なぜならここにはかなりの失敗要素があります。
- 日本語まじりで英語を英語で解釈することを阻害してしまう
- 必ず正解と間違いがあるので、間違えたときに英語に取り組むことが嫌になりやすい
- そもそも内容がつまらない
ここで一番問題なのが英語を英語で解釈することを阻害してしまうことです。
おうち英語は、英語を英語で解釈することで言語を習得していく方法のため、日本語はできるだけ使わないのが鉄則です。
④子供自身に英語を使う理由がない
ここが一番赤ちゃんからのおうち英語と小学生からのおうち英語の違いになるかと思います。
小さい子に比べ小学生は好き嫌いもあり自我や自己主張も強くなってきます。
しかも、それは年齢が高くなるにつれ大きくなっていきます。
かなり意識しないと陥りがちな失敗例としてはこちらになります。
親が声掛けしないと英語には触れないし、ほかの教科もあるので時間が取れなくなる
小さなときには、親がコントロールできた子供の時間の使い方もだんだんと難しくなりますし、小学生は忙しくなっていきます。
算数やれ、漢字の書き取りやれ、歯を磨けなどとやっていたら親子関係にも良くないですし、そのうち言うことを聞かなくなります。
英語で楽しめる趣味があると子供は自ら英語に触れていき英語力を上げていけるのでそこを目指していきましょう。
本が好きな読書好きが一番いいのですが、映画でも、ゲームでも、アニメでもいいので子供が英語で楽しめるものを見つけてください。
自ら英語に触れる時間を作ってくれるようになれば、楽です。
娘リーちゃんはゲームを英語で楽しみ、攻略法はYouTubeの英語動画を見ています。
親のいない時間でも勝手に楽しんでいるので親としては楽でいいです。
ただ、英語で何かを楽しめるようになるためには、英語力をその子の精神年齢まで上げなければならなくなります。
最初のインプットの密度だけはこだわって取り組んでください。
⑤声掛けが親の要求ばかり
ネットで情報を収集していると声掛けを英語でしましょうという情報を目にすると思います。
英語での声掛けは、親子のコミュニケーションですので大変すばらしいものです。
ただ注意しないと以下の失敗例に陥ってしまうこともあります。
声掛けが親の要求ばかりでコミュニケーションではない
ある程度英語での会話ができる人であればいいのですが、親がやってほしいことばかりのことを覚えて使う人がたまにいます。
ドゥ ユア ホームワーク! ブラッシュ ユア ティース(teeth)!!
などとカタカナ英語でイラっとするようなことを命令・指示してきたら子供は英語嫌いになります。
前もって準備して言うことができるのでついつい覚えて使いがちです。
小さな子への声掛けでは Let’s をつけていたはずが、小学生の子には 命令文で言ってしまうのです。
使うのであれば、ほめるような言葉や相槌、自分の感情を表現する言葉の方がよっぽどいいです。
コミュニケーションを意識すれば親子ともに英語が楽しめるでしょう!
まとめ
今回、やりがちな失敗例5つと回避策を紹介しました。
おうち英語は、学校でやるような英語の学習方法ではないのでついつい従来の方法でやってしまいがちです。
教えずに見守る、環境を整えてあげてください。
具体的に一番重要なのは十分なインプットですが、趣味を英語で楽しめるようになると高学年になっても英語力を自然に上げられるようになるのでこの状態を目指していきましょう。
おうち英語は十人十色ですが、基本的なやり方はこちらにまとめましたので見てくれると嬉しいです。
娘リーちゃんの実際の取り組みの記録はこちらをご覧ください。
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