おうち英語をしているとライティングは4技能の中でも最後に取り組むことが多いです。
うちでは、最近書きの取り組みを始めましたので調べていました。
おうち英語を進めているので気になるのはやはり、アメリカでの小学校のライティング授業です。
今回は、アメリカでのライティング授業の本を紹介いたします。
おうち英語に取り組んでいる方
アメリカでの書く授業に興味がある方
各学年でのネイティブの成長度合いを確認してみたい方
には、おススメの本になっています。
この本を読めばネイティブの小学生がどのような段階を経てライティングが上達するのかが分かる本です。
著者紹介
アメリカの小学校に学ぶ英語の書き方 著:リーバーすみ子
リーバーすみ子 外資系企業で秘書、コピーライターを経て、アメリカ留学。アイオワ州立大学ジャーナリズム学部にて修士号を取得。アメリカの教員免許取得後、公立小学校にて20年勤務、2007年リタイア。
基本構成
- 序章 小学6年間の書き方の記録リスト
- 第1章 アメリカの小学校の仕組みと教育事情リスト
- 第2章 ライティングの授業で使われるさまざまなメソッドリスト
- 第3章 小学校のライティング授業の参観記録
- 第4章 復習と実践:書くステップのおさらい
といった構成になっております。
もちろんアメリカは州ごとに環境が違っており、移民が多い国境近くの州と人種問題が少なく経済的に安定している州では事情が異なります。
この本では、国境沿いのニューメキシコ州アルバカーキ市の小学校の様子を紹介しています。
この町ではすでにヒスパニック系の人口が白人を上回っており、家に帰ると子供たちはスペイン語を話す両親と暮らしています。
そのため、この学校にはスピーチセラピストという言語学専門の先生がいます。スペイン語と英語では音の出し方が異なるため、このような専門家が必要になっているようです。
日本でおうち英語をしている子はこのような状態に近いと思われます。
基本的に両親は日本語を話し、外部、又は内部(おうち)で英語を学んでいる状態ですので、非常に似ていると思われます。
それでは、興味深い章を順不同で見ていきましょう。
序章 アメリカ小学生のノートが載っている
序章では、実際の6年間(アメリカ・アルバカーキ市での幼稚園1年間と小学5年まで)のノート写真が載っています。
例えば
- 幼稚園の時点では、説明できないことが多いので大部分が絵で説明している
- 音声がベースなのでリダクション(脱落する音)した文字が書けていない。
- 1年生になるとスペースの使い方、句読点の使い方が向上し文章が長くなっている
などと実際の作品を紹介しながら見ていくのでアメリカのネイティブが年齢段階でどのくらいのことができるのかが分かります。
おうち英語を幼少期から始めた子は、英語で考えることができ、頭の中にある英語を書きだします。
ライティングに取り組む時に、リダクションした文字を書かなかったり、弱化した音を抜かしたりすることはおうち英語っ子ではよくあることです。
英語で理解している子には共通の現象なのかなと思いながら参考にしていました。
3章 小学校の参観記録
各学年ごとに求められている水準を紹介しています。
ここでは2年生での基準を一部紹介いたします。
項目 | 求められる水準 |
---|---|
Main Idea | 他の人が読んだとき意味がきちんと通っている |
Organization | 各パラグラフを書くにあたって、ビジュアル・オーガナイザーを使って下書きをする |
Sentence Strucure | 短い文、長い文などをうまく織り交ぜて変化をつける |
Convention | 場所、人名などの固有名詞は大文字で書く |
Spelling | 日ごろ頻繁に使われている high frequency words は正しく綴れている |
Presentation | 新しいパラグラフを書き始めるときには、1,2行スペースを空ける |
サイトワード | 2年生としてalways,aroud,becuseなど46単語が紹介される |
このように各学年ごとにライティングのレベル感が紹介されているので、おうち英語の方にとっても目安にしやすい構成になっています。
サイトワードも、1度に全部覚えるのではなく、学年ごとに覚えているべきものが紹介されています。
2章 ライティングメソッド
- 伝統的なライティングメソッド Six Traits
- 書くことをより具体化する Four Square Writing Method
- 4・5年生で使用する逆三角形メソッド Inverted Triangle
などが紹介されています。
例えば、
Four Square Writing Method は、6トレイトをビジュアル的にしたもので真ん中にメインアイデアを書き、周りの3つの四角に説明・描写を書き、4つ目の四角にまとめとして文章・パラブラフなどを完成させていく手法です。
犬が好きというメインアイデアがあるとすると、子供にとっては本当はその理由・好きなところ・犬の好きな動作など様々な要素があるはずです。
ただ、なかなか書くとなると出てこないのです。
しかし、この3つの四角を埋めていく中でメインアイデアが肉付けされ、4つ目の四角でまとめることによって低学年の子が文章を作れるようになります。
他のメソッドや詳しくは本をご覧ください。
結論
アメリカの小学校に学ぶ英語の書き方 は、私にはアメリカの小学生が学年ごとにどのようなライティングかがわかり、とても参考になった本でした。
おうち英語している方、各学年でのネイティブの成長度合いを確認してみたい方にもレベルの確認ができる本としておススメできます。
興味を持った方はぜひ中を見てください。
また、小学生から始めたおうち英語の様子が知りたい方はこちらをご覧ください。
コメント